まず確認すること
デグーの便が出ず、食べない、お腹が張る、痛がる、ぐったりする場合は、観察を続けず今から受診先へ電話してください。便秘、消化管運動低下、腸閉塞は症状が重なるため、家庭で原因を決めて対処しないことが大切です。
- 便がいつから減ったか、まったく出ていないのか、小さくなっただけか。
- 牧草を食べているか。ペレットやおやつだけ選んで食べていないか。
- お腹が見た目で膨らんでいないか、痛がる仕草がないかを確認し、押したり揉んだりして確かめません。
- 食欲、水分摂取、活動量に変化がないか。
- 口を動かしていても実際に飲み込めているか、よだれや食べこぼしがないかを見ます。
観察ポイント
便が少ないだけで便秘と判断できるか
便の量や大きさの変化は、食べた量、水分摂取、歯科疾患、痛み、ストレス、消化器疾患などを反映します。便が少ないだけで「便秘」とは決められず、食べられていないために便が減っている場合もあります。
消化管運動低下と腸閉塞は見分けられるか
「消化管運動低下(非閉塞性の胃腸うっ滞、機能的イレウス)」は胃や腸の運動と内容物の輸送が落ちた状態、「機械的な腸閉塞」は内容物の通り道が物理的に塞がれた状態です。いわゆる便秘とも同じ病態ではありませんが、食欲低下、便の減少、腹部膨満、痛み、元気消失などは重なります。飼い主が症状だけで区別することはできず、獣医師による診察や画像検査などが必要です。
胃拡張は、胃がガス、液体、食物などで大きくなった状態であり、消化管運動低下そのものの別名ではありません。運動低下に伴う場合もあれば、胃の出口や腸管の閉塞、空気嚥下など別の要因でも起こり得ます。急な腹部膨満については、胃拡張が疑われる時も確認してください。
デグーを含む齧歯類の消化器疾患をまとめた医学文献では、食欲低下、体重減少、お腹の不快感、胃腸内のガス、下痢など、症状だけでは病名が分からない場合にも早い対応が必要とされています。病名を推測して待たず、便と食事の記録を持って早めに相談してください。
初動
- 普段の牧草と水を届く位置に置きます。ただし、食べない時に口へ押し込まないでください。
- 水が飲めているか確認します。給水ボトルの詰まりも確認します。
- 腹部を揉む、運動させて腸を動かそうとする、シリンジで水や補助食を流し込む、人用の下剤や手元の消化管運動薬を与えることは避けます。閉塞や強い膨満がある場合に状態を悪化させたり、受診を遅らせたりするおそれがあります。
- 静かで温度が安定した環境を保ち、何度も捕まえないようにします。
- お腹の張り、痛がる仕草、完全な食欲消失がある場合は、今から受診先へ電話します。
受診の目安
便がまったく出ない、完全に食べない、お腹が張って苦しそう、痛がる、ぐったりする、体が冷たい、呼吸が乱れる場合は、今から受診先へ連絡してください。便が少ない・小さいだけでも、食欲低下や元気のなさが重なる、変化が続く、繰り返す場合は当日中の相談対象です。